自分で小説を書く(3)
こんにちは!こっぴぃです💪今日は天気悪いですが、気持ちは晴れやかに行きたいものです!☀️
今日も引き続き話の続きを載せていきたいと思います。
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* 類
これって本物なのかな。私は袋を見つめていた。どのくらいの時間が経ったのかわからないほどに。クロはもう眠ってしまっている。
小さな子供がふざけて、ただの粉薬をいれただけかもしれないし、クロを使って悪いことを企んでいる大人の仕業かもしれない。
可能性を考えるときりがないことに私はうすうす気づいてきた。どっちにしても毒薬なんて私には関係ないものだな。もう寝てしまおう。クロも寝ちゃったし。
私は布団に入ろうとした。ふと、その時恐ろしい考えが私の頭をよぎった。
『これを使えば望を痛い目に合わせることができるんじゃないの?』
殺すまではいかないにしろ少しの量なら望に苦しみを与えられるのではないかと思った。これで優へのいじめを止められるのではないかと。
・・・
少し考えたところで私は首をぶんぶんと振った。私は何を考えてるの?優のためにクラスメイトに毒薬を盛る?そんなことをしたら後から後悔するにちがいない。うん。絶対そう!私は自分に言い聞かせる。もっと他に優へのいじめを止める方法はあるはずだよ・・・。
私の中の悪魔と天使の戦いは天使が勝ったようだ。
私はそのまま眠りに落ちていった。
太陽の光と凍えるような寒さで私は目を覚ました。窓がいつの間にか開いていたのだ。ああ、クロが自分で出て行ったんだな。私はベッドから起き上がり、窓の方に歩いた。クロは鍵が開いていればいつも自分で出て行ってしまうから今回もそうしたのだろう。
次はいつ会えるのかな。昨日はあんまり長い間一緒にいられなかったなあ。
私は窓の外を眺めながらクロのことを想った。
と、同時にあの謎の毒薬のことも想った。あれは結局本物だったのかな。
クロに何もなければ良いけれど・・・。
私は窓に鍵をかけて、一階に降りていった。
「おはよー」
*統
俺は今、警察官と歩いている。でも別に連行されているわけじゃない。
あの黒猫を一緒に探しているのだ。
俺が猫の首輪に毒薬を隠した後、すぐに警察が入ってきた。そこまでは俺の予想どおりだったけど、おっちゃんに手錠がかけられているのを見たとき俺は驚きで「ひぃっ」と声をあげてしまった。
おじちゃんたちの悪事はとっくに警察にばれていたのだ。警察はこれを知った上で現行犯逮捕できるように取引の現場を見張っていたらしい。なんてことだ。俺もまんまとそれに引っかかり、のこのことやってきたわけだ。
その後俺は猫のことを話し、こっぴどく叱られた。そんなことをして被害が拡大したらどうするのかと。もっとよく考えて行動しなさいと。それは本当にその通りで俺は「すみません、すみません。」と、ずっと誤るしかできなかった。
そして今、警察官の一人、武さんと猫を探しているというわけだ。
武さんは俺と同じくらいの年齢で割と話しやすかった。見た目はイケメンで高身長な上に細マッチョ、その上警察官なのだからもう凄いとしかいいようがない。
「武さん、俺には手錠かけなくてもいいんですか?一緒にいたのに俺疑われてないんですか?」
ふと、疑問に思い、聞いてみた。
「それなら大丈夫。君が半強制的にあいつらに命令されてあの場にいたことを僕は知っているからね。」
俺は驚く。
「え!なぜですか?」
武さんは少し得意げに答えてくれる。
「実は、君が毒薬を渡されている現場を我々警察は隠してあるカメラで撮っていたんだ。もともと警察はあいつらを疑っていたから、しっぽを捕まえようと監視していたんだよ。だから君がアルバイトなのも知っているよ。あともう一つ理由をあげるなら、僕からすれば君はとてもじゃないけど暴力団の一員には見えないよ。」
武さんは後半部分で少し笑っていた。彼はちょっと意地悪な人なのかもしれない。
俺は少しふてくされながらも納得して、その後も武さんと近所を歩き続けた。あの猫を探して。
*秀
あの少年と出会ってからニ年半が経った。僕はなんとかそれなりにサンドイッチの店をオープンさせ、営業していた。美味しいサンドイッチを作るのはもちろんだが、最近流行りの『ツイッター』や『インスタグラム』とやらにも載せてもらえるように、店の内装や外見を僕なりにおしゃれな雰囲気にした。
しかし、甘かった。おしゃれな人たちで一時期はにぎわったものの、今では何人かの常連さん(例の少年を含む)しかきていない。みんなサンドイッチがとても好きなようで、ほぼ毎日の朝ごはんとして買ってくれている人もいる。
そんな店でもよいようにも思うが、おしゃれな内装や外見にかけたお金をまだ返せていないことが問題だ。大きな借金はできるだけ早く返したいものだろう。しかし、今のままではなかなか返せそうもない。借金取りに追われたり、破産したりするのは嫌だなあ。
お客のいない、午後二時の店内で僕はため息をもらす。
その時、店の扉の鐘がカランコロンとなった。
「いらっしゃいませ〜。」
「太郎。それは僕のセリフだよ。先に言わないでくれ。」
「べつにいいじゃん〜。どうせお客さんいないんでしょ?」
「うるさいな〜。その通りだけどな!」
太郎は椅子に飛び乗り、ニコニコしながら「いつものふたつね!」といった。「かしこまりました。」と僕は答える。
この生意気な少年が、僕のサンドイッチを褒めてくれたあの少年だ。名を太郎という。現在にもそんな名前の子がいるのかと最初は驚いた。しかし、太郎との付き合いが長くなるにつれて、今では太郎って日本男児っぽくていい名前だなと思うようになった。
「今日もおばあちゃんと食べるのかい?」
太郎の両親は共働きであまり休日も家にいないらしく、太郎はおばあちゃんとよく一緒にご飯を食べている。
「そうだよ!今日はおばあちゃんがここのサンドイッチが食べたいって言うから買いにきたんだ。またファンが一人増えたね。よかったじゃん〜。」
椅子に座りながら足をぷらぷらさせる太郎。
「ありがとうございますと伝えといてくれ。まあ、着実にファンは増えてるんだけどな〜。」
僕は先ほど考えていた問題を思い出す。
「けど?」
太郎が聞き返してくる。
「お客さんをもっと増やしたいんだ。サンドイッチ以外に何かお客さんを引き付けるような魅力ないかな〜って。」
こんなことを小学生に相談するのもおかしな話だが。僕は少し笑ってしまう。
この僕の相談に太郎が考えるポーズをとる。
「うーん、なんだろうね。お兄ちゃんの顔じゃイケメン店員として人気になるのは難しいもんね。」
顎に手を添えながら太郎がいう。僕はこの時太郎をしばきたくなったが、手が届かなかったし、サンドイッチを作っていたので諦めた。
しばらくして太郎が口を開く。
「やっぱ猫じゃない?」
太郎は思いついたというように、ぽんっと手を打った。
「猫?」
僕は思ってもなかった言葉に思わず聞き返した。
「猫かわいいし、いいな〜と思って!猫カフェとか最近流行ってるんだよ。ごはんもおいしくて猫もかわいいみたいな。僕のおばあちゃんも猫が好きだからよく行くって言ってたよ。どう?」
太郎はキラキラした目で聞いてきた。たぶん太郎はここに猫がくることで自分がもっと楽しくなると考えて提案しているのだろう。
「猫か・・・。」
実を言うと僕も猫が大好きなのだ。老後は猫と共に暮らそうと考えていたくらいだった。それが少し早くなるだけだな。いいかもしれない。しかし、猫を飼うとなるとまたお金がかかってしまう・・・。これは大きな賭けになりそうだな。
サンドイッチを作るのも忘れて考え込む僕を、太郎はくりくりとした目でずっと見つめていた。
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進んでいるようであまり進んでいないようなところですね😳
次の回で最後になります!
どのような終わりになるのかみなさん想像してみて下さい(。・ω・。)
ではではこれでっ♪ばい!